懐素の草書千字文の一節です。
王羲之の草書とは違った書きっぷりの草書千字文ですが、
いずれにせよ、草書を臨書する際には、何という字をどのように
崩したのかを理解し、文字を書くという気持ちが大事です。
草書は全部が全部、一筆書きのよう速筆で書かれているのでは
ありません。
筆を止める箇所は止め、筆の返しをきっちり行いながら、
実際に書かれた筆触を再現するように心がけて臨書しないと、
いわゆる「ミミズの這ったような字」になってしまいがちです。
形は少々崩れてもいいから生きた線を書くこと、
形だけにとらわれて、死んだ魚の干物のような臨書にならないように…
と、書道教室の方々に言ってますが、
いざ書くとなると、皆さん、なかなか難しいようで…。