臨書 ~ 孫過庭 書譜(五合五乖:ごごうごかい)

001
今日は半紙に書譜を臨書しました。
書譜は今から約1350年前の唐時代に孫過庭によって書かれた書論です。
現在は台湾の国立故宮博物館に保管されてて、草書の最高傑作として名高いです。
今回、臨書したのは冒頭部分の「夫自古之善・・・」で、やはり字形のバランスと、気脈が難しいですね。
書譜は書論について述べた内容が素晴らしく、その中でも特に知られている五合五乖(ごごうごかい)を紹介します。

五合五乖(ごごうごかい)とは、筆を取って調子の出る五つの「合」の時と、調子の上手く出ない五つの「乖」の時があります。

五合とは
1.心が安らかで俗事が少ない時
2.ひらめきを感じ、頭の回転が速い時
3.気候がしっかりと落ち着いている時
4.紙と墨が上手く乗る時
5.たまたま字が書きたくなる時

また、五乖とは
1.心ばかり焦って体がだるい時
2.気分が乗らず、意気が上がらない時
3.空気が乾燥し、焼けつくように暑い時
4.紙と墨がなじまない時
5.気分がだらけ、手が重い時

五合がそろうと、筆が伸びやかになり思い通りに書けて、
乖がそろうと、心がふさがり、手がもたもたして動かない、とのことです。

正に現代の日本書道のみならず、ハングル書芸にも通じる精神ではありませんか!


コメントを残す