半紙に高野切第三種を節臨しました。
「高野切」は、平安時代に紀貫之筆として伝えられている
最も古い古今集の古写本です。
この巻九の巻頭の一幅が高野山にあったことから、そう呼ばれていて、
高野切の「切」は断片という意味です。
元々21巻あったのが、今ではそのほとんどが失われてしまい、
現在では巻のほんの一部や、断片だけが残っています。
この高野切は紀貫之が編者になってますが、現存している高野切は、
明らかに三人の筆者によって書かれたことが、書風から読み取れます。
それで書風が3通りあるので、「高野切第一種」「高野切第二種」
「高野切第三種」と分けられます。
そのどれもが素晴らしい名筆で、この高野切第三種は流麗な書風で、
線質が実にシャープで、かなの美しさを際立てていますね。
漢字、かな、ハングル書芸など、色々書いてますが、
やはり臨書している時が一番楽しいですね。