臨書 ~ 木簡 楼蘭晋簡(以駑鈍衆備員…)


日本書道学会3月号の条幅臨書課題の楼蘭晋簡の一節です。

石碑を拓本で見る場合、刻される時の鑿の力や、彫った人の解釈、
1000年以上経って、風雨に晒され摩滅し、そして拓本、という
二重三重の間隔をおいて見るため、 全体的に表情は冷ややかで、
どうしても時代的な距離感を感じてしまいます。

このように刻された石碑の拓本を見る時と違い、
木簡は肉感的な魅力があって、 人間が書いたという印象が強いです。

一口に木簡といっても隷書あり、草書ありと、実に表情も豊かで、
線に厚みと立体感があり、ぬくもりが感じられます。
ですので、時間的な観念が消えて、非常に直接的な感銘を受けます。

実際に書かれたサイズは非常に小さいですが、
それでいて大字に匹敵する迫力がありますから、
昔の人の芸術的な感覚、それを筆に託して表現する技術には、
ただ驚嘆するばかりです。

木簡は記録簿でもあったため、臨書する際は、
形は6~7割程度似せるくらいで良いと思います。
それよりも原帖に流れるリズムをよくつかんで、
大胆な筆使いで生き生きした線を 書くことに意義がありますから…。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です