撮影現場到着から約2時間半ぐらい経って、ついに僕の出番が来ました。
撮影衣装に着替えるのですが、吹き替え専用の衣装などないので、
すべて香川照之さんが着ていた衣装を、そのまま僕が着ました。。
僕は175センチですが、実物の香川さんはテレビで拝見するより小さかった・・・。
なので、僕が衣装を着ると、当然ピチピチ、ギューギューで、きつかったです・・・。
それを心配してか、本番前に内田けんじ監督が直々お茶を入れてくださいました。
最初の撮影現場で・・・
最初の撮影現場は銀座のレストラン(カフェかな?)でした。
仕事を終えて、夜7時半頃、撮影現場に到着しました。
その時にはじめて香川照之さんと広末涼子さんとも挨拶しましたが、やはりテレビで拝見するのとは違い、
お二方ともオーラがすごく出ていましたよ!
僕は横で撮影を見学しながら、出番が来るのを待っていました。
ちょうど僕が座っていた場所が窓ガラスに反射して映り、カメラに入ってしまうと言われたので、
あわてて移動しようとしたら、助監督に、
「レストランに座っているお客さんという設定で、そのまま座ってて大丈夫です。」と言われました。
コンドウと香苗がカウンターに並んで座って、塩について語るシーンの後ろの窓際に座ってましたが、
映画でそのシーンを確認したところ、僕の座っていた位置がぼやけていて、
自分の姿は全くと言っていいほど映ってませんでした。
ほっとしたというべきか、残念だったというべきか・・・。
現場撮影は全部で4日
僕が実際に現場での撮影に参加させていただいたのは、全部で4日でした。
スタジオで2日、ロケが2日で、当初の予定では5日でしたが、1日短縮になりました。
勿論、映画の撮影現場を見るのは今回がはじめてでしたが、やはり独特の雰囲気がありますね。
映画の試写会で完成版を見た時に、「あ、映画ってストーリーの順番通りに撮影しないんだ。」と、
妙に納得しました。
映画のポスターの人体図
映画のポスター、特に香川照之さんの右横に出ている人体図も僕が描いたものです。
これは、岩城社長の殺害ノートとして書いたものの一部分で、堺雅人さん演じる桜井がコンドウの部屋で、
ノートをパラパラ見るシーンが出ていますが、その中にあります。
劇中ではこのページは映っていませんが、ポスターを見た時は、まさかこの部分がポスターのバックになるとは思ってもいませんでした。
この人体図の部分は原稿では「空けておいてください。後でスタッフが描きます。」と、指示が出ていましたが、
僕は昔から漫画を描いたりして、絵も得意だったので、「人体図も自分が描きます!」といいました。
そしたら助監督がメールで人体図のイラストを送ってくださり、それを参考にして描きました。
この殺害ノートはシャーペンではなく、すべてボールペンで書いたものです。
あくまでも・・・
ノートに書く時は、ペン字のお手本を書くようにではなく、あくまでも几帳面な性格の人が書いた、というのを
意識しました。
書体も行書は達筆すぎるということで、できるだけくずさずに楷書で、という指示がありました。
結構難しかったのが、ノートの1ページに「部屋にあるもの」を書く部分でした。
これも、行頭や字の大きさをそろえ過ぎずに、あくまでもメモ書きした雰囲気を出す、という指示がありましたので。
映画で確認したところ、メモ書きの雰囲気は出ていたと思いますよ。
線はフリーハンド、消しゴム使用原則不可
ノートに書き写す前には、助監督とノートの原稿のチェックをしました。
仕方のないことですが、いくら数人のスタッフで手分けして書いても、量が多いので誤字・脱字が所々出てきますし、漢字の表記や送り仮名とかも、書く人によってまちまちでしたので、統一しなければなりませんでした。
香川照之さんが演じる「コンドウ」は几帳面な性格なので、そういう部分もきちんと書かれてなければならないとのことでした。
ただ、線を引く時は定規を使わず、すべてフリーハンドで、という指示がありました。
あと、持ち物に消しゴムがない設定でしたので、できるだけ消しゴムを使わずに書かなければならず、
どうしても間違えてしまった時は、跡が残らないように、きれいに消さなければなりませんでした。
書道でも筆で書く時は、失敗したら消しゴムで消すわけにはいかないので、細心の注意を払って書くことは
慣れていましたが、それでも何か所かは、やむを得ず消しゴムを使いましたよ。
危うく腱鞘炎に・・・
助監督との打ち合わせの時に、映画のあらすじを説明していただきました。
口頭で説明を聞いただけでは、いまいちピンと来ない部分もあったんですが・・。
結局、僕自身の撮影が終わるまで、僕は映画の台本は頂いてないし、
台本の中身を見る機会も一切ありませんでした。
でも、ノートを書いていくうちに、「ああ、なるほど」と、映画の内容について、わかっていきましたよ。
ノートは撮影日に合わせて別々に使用するので、最初にノート5冊頂き、
それぞれ、いつまでに何ページまで書く、という指定があったので、結構大変でした。
あと、撮影のNG用に同じページを何枚も書いておかなければなりませんでした。
僕は書くのは大好きなので、ハードでありながらも楽しんで書いてましたが、
書くのが嫌いな方には絶対に無理な仕事でしょうね。
夢中になって書きすぎた日は、書いてる途中で手がぶるぶる震えてきて、
「あ、これは腱鞘炎!」と思い、即座に手を休めましたよ。
「鍵泥棒のメソッド」ついに本日公開!
映画「鍵泥棒のメソッド」いよいよ明日公開!
ノートの原稿も手書き
スタッフの方と打ち合わせした後日、助監督がノートと原稿を、僕の家の近くまでわざわざ持って来てくださいました。
原稿はパソコンで打ったものではなく、完全な手書きで、何人かのスタッフの方が手分けして書いたそうです。
それを見て、僕が一人で書き写していくのですが、予めノート一冊を書き上げるのではなく、
撮影のスケジュールに合わせて書いていかなければなりませんでした。



