今回の課題は石碑の摩滅が激しく、
線や点画が非常に見づらい部分です。
長年の風雨に晒されて、人為的に不可能な「風化」を線質に表すには、
やはり遅筆であるべきでしょう。
そこに「粘り」や、ワイヤーのような強靭な「強さ」までも
表現しようと思えば、 どうしても筆が折れそうになるくらい力が入り、
心が熱くなってきます。
あとは、一字書く前に、一字全部を頭にのみ込んで
臨書することも大切です。
一字終わるまでは、書いている途中で何度も
法帖を眺めながら書いたり、 筆を止めたり、
硯の上で筆を直したりすることは避けるべきです。
数枚臨書しただけで、指がしびれて、ヘトヘトになりますが、
ただ単に力の入れ過ぎだけかもしれません…。
それでも臨書する度に、常に新しい発見があるので、
臨書している時が一番楽しいですよ。