す(須)るが野や 大きな(奈)富士が(可) 麦のうへ(遍)
俳句を条幅にまとめる場合、
①1の句と2の句を一行目、3の句を二行目に
②1の句を一行目、2の句と3の句を二行目に
③1,2,3の句を一行書きに
のパターンがありますが、変体仮名や漢字を
どのように使うかによって変わってきます。
今回は①のパターンですが、この場合、上半分の処理が
作品の良し悪しを決めると言っても過言ではありません。
一般的に上部分は大きめに、下部分は小さめに処理するのが大原則で、
今回の場合は「す(須)るが野や 大」までで上半分を占めています。
「須」と「野」の左右の大小、太細、疎密、
「か」と「や」は懐を広く横広に、
字の傾き加減や流れなどに気をつけながら、
メリハリをつけて書くのは大変です・・・。
しかし、視覚的ポイントである上半分に表情を美しく形づくることが
できれば、下部分は自然と勢いで広がっていきます。
口で言うのは簡単ですが・・・
いざ書いてみるとなかなか決まりませんね・・・。