
8月7日~17日に六本木の国立新美術館で開催された第57回現代書作家協会展です。






今年はエントランスのレイアウトが変わり、新たに創作部門も加わったこともあり、新鮮な感じで鑑賞することがでいました。
今年も社中から数多くの方が入賞することができました。
特に小中学生の皆さんは本当によく頑張りました。
入賞された皆様、本当におめでとうございました。
懇親会や交流会では、新会長をはじめ、入賞者の方々、社中代表先生方とも親睦を深めることもできました。

今回は「開通褒斜道刻石」で出品しました。
古隸風に表現されたこの碑は古拙でありながら、大らかで伸びやかな造形に大変魅力を感じ、大好きな古典です。
個人的には磨崖碑の最高傑作だと思っています。
今回、何を出品するかで少し悩みましたが、書譜の「平正・険絶・平正」が頭にひらめきました。
特に「険絶」、いわゆる破格で、奔放、奇癖なものを学ぶことが、創作には必要不可欠です。
当然、この石碑は「険絶」に該当します。
単にその文字の形だけを書するだけではなく、その背景を想像し、疑問を生じさせ、そして考える、このプロセスが臨書も創作も大切だと思います。
この碑の場合は、線を綺麗に書いてしまったら臨書する意味がないと思います。
長年、風雨に晒されて風化した、人為的に作り出せない碑面をどのように表現するか…。
色々紙や筆を変えて、何回も実験しました。
結果、筆ではどうしても枯れたひび割れの線質を出すことができす、割り箸で書いたら上手くいきました。
割り箸もお正月に使うような高級なのはダメで、安っぽい割り箸の方が朽ちた線が出せますが、まあ…難しかったですね…。
文字の大小も様々で、自由奔放なレイアウトをどのようにまとめるのかも一苦労しました。
この古典での出品者がほぼ皆無なのも納得です。
しかし、感受性の磨きが根底に要求されるため、誰にでも出来るものではないからこそ、チャレンジしがいがありました。
今回は線質、空間処理など、学んだものが大いにありました。
これを創作活動に活かしていきたいと思います。
皆さん、また来年に向けて頑張りましょう。

