衣装は汗だく・・・

香川照之さんと広末涼子さんが先に出番が来て、僕は引き続き控室で待機していました。
今回僕は「涙もろい」と書き込むシーンです。
しばらくして、お二人が撮り終えて控室に来ましたが、僕の出番前は、香川さんが着ていた衣装を
そのまま僕が着ることになってます。
控室の隅にカーテンで囲んだ簡易更衣室みたいな所があって、僕はいつもそこで着替えてましたが、
香川さんの衣装は熱演されてたせいか、汗だくでした・・・。
あ、香川さんは周りに女性スタッフがいても、そのまま控室で着替えてました!
香川さん曰く、「自分は野蛮人だから。」そうですが・・・。
でも、何かほのぼのとした雰囲気になって、緊張も和らぎましたよ。

鍵泥棒のメソッドのしくみ スペシャルDVDゲット!

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ローソン限定の前売り券の特典である「鍵泥棒のメソッドのしくみ」スペシャルDVDが今日もらえました。
映画のメイキングシーンや、インタビュー、主題歌のビデオクリップが収録されていて、
映画をご覧になった方は、一層楽しめるかと思います。
僕が「演技とは?」と書くシーンがビデオクリップの中に出てきますので、お見逃しなく!

テーブルをはさんで香川さんと広末さんが・・・

撮影スタジオに到着すると、何とそこには出番待ちの香川照之さんと、広末涼子さんがいらっしゃいました。
テーブルをはさんで、お二人と向き合った形で椅子に座って、出番を待つことになりましたが、
そこには、独特の何とも言えない緊張感が漂ってました。
僕のような一般人が、大スターのお二人に話しかけるわけにもいかないので、会釈を交わしてからは、
ただひたすら黙って、自分の書いたノートを見ていました。
でも、最初に沈黙を破ってくださったのは香川さんで、お子さんや日常の事について、
広末さんに色々お聞きになってました。
で、時々香川さんが僕に「そうですよね?」と、話を振ってくださるんですが、正直緊張してたので、
お二人の世間話はあまり耳に入ってなくて、ただ、「えっ・・ええ、そうですね・・。」と相槌を打つだけでした。
香川さん、ゴメンナサイ!
本番の時はほとんど緊張しなかったんですが、この時が一番緊張してました・・・。

ようやく出番!

楽屋でひたすらノートを書いていましたが、午後3時半頃に助監督から「撮影の進行が遅れているので、
もう少し待っていただきたい。」と連絡がありました。
出番前に手が疲れてしまってはいけないので、それからは休み休み書いていきました。
楽屋の窓からは、大きなモスラが真正面に見えるだけで殺風景・・・。
時々トイレに行ったりしましたが、楽屋のビル内は僕以外誰一人いないようで、本当に静かでした。
ノートもほぼ書き上げたら、外はすっかり暗くなっていて、いつの間にか雨が降り出していました。
その時、「そろそろ出番ですから、支度してください。」と、ようやく連絡が来ました。
既に午後6時半を回っていましたが、急いで支度をして楽屋を出たら、スタッフの方がお迎えに来てくださってて、撮影スタジオまで車で移動しましたよ。

楽屋でひたすら・・・

待ち時間があまりにも長いので、東宝スタジオ内の楽屋に案内されました。
入った瞬間、ここに一般人のこんな僕がいていいのかと思うくらい、
また、僕が一人では使うにはもったいないくらい綺麗で広かったです。
それで、次の出番までかなり時間があるため、助監督と相談して、待ち時間を有効に使うため、
撮影に必要な部分のノートをひたすら書き始めました。
途中、12時頃に昼食が用意されているので食べないか?、と助監督に言われましたが、
もともと朝ご飯を遅く食べて、ランチを食べない一日二食の食生活が定着していたので、
丁重にお断りして食べずに、そのまま書き続けました。
その時はシャーペンが走っていたので、乗りに乗っていたんでしょうね。

三回目の撮影は長丁場

三回目の撮影は、二回目の撮影の翌日に東宝スタジオ内で行われました。
この日は朝10時半にスタジオに到着するやいなや、すぐに着替えて撮影に入りました。
「演技とは?」と書くシーンの撮影でしたが、2~3テイクくらいでOKが出ました。
自分としては少し納得が行かなかったので、もう一回ぐらい書きたかったんですが、
監督がOKしてくださったから、まあいいか・・・と思いました。
このシーンの撮影は15分くらいで終わったんですが、次の僕の出番までは、早くても午後3時半くらいだと
言われました。
その間待ってなければならないんですが、一旦家に戻って来るのも面倒だし、どうしよう・・・、と思ってたら、
スタッフの方が楽屋みたいな所へ案内してくださったので、そこで待機することになりましたよ。

映画で使われたノート

映画で使われたノートは、大手文房具店や東急ハンズなどで、ごく普通に買えるツバメノートです。
個人的にも使用していたノートですが、とても書きやすいノートですね。
ノートの大きさは色々ありますが、果たして映画で使われていたノートのサイズはどれか?
・・・なんて考えながら、文房具屋さんに立ち寄ってみてください。
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単語の配置と×印と二重丸

二回目の撮影は「必要なもの」を書き込むシーンでした。
本番前にメイクさんに爪の検査を受けたところ、墨が爪についていたので、しっかり洗い流しました。
それから香川照之さんが着ていた衣装に着替えて、撮影に入りました。
「必要なもの」として、色々な単語が何気なく書き込んであるように見えますが、
これも監督が単語の配置とかに結構こだわっていて、何回か書き直しました。
このシーンでは、必要なものを全体的に大きく×印して、最後に「お金」と書き、二重丸で囲みますが、
この×印の位置も監督のこだわりがあって、「×印の線と、お金を囲む二重丸が重ならないように。」
との指示がありました。
重なってしまうと、お金も否定してしまうことになるからだそうです。
僕は最初のテイクでは「お金」を○でグルっと囲み、一旦シャーペンを浮かせて、
それから改めて外側を○でグルっと囲みました。
お金に○印を二重につけるようなつもりで・・・。
そうしたら助監督から「二重丸はそう書かずに、一筆書きでつなげて、グルグルっと囲んでください。」
との指示がありましたので、そのように書いてOKが出ました。
本番ではノートの横に灰皿が置いてあり、その上の煙草に火がついてあったので、
煙草を吸わない僕としては、結構煙たかったです。
でも、この日は慌てて来た割には、僕の撮影は早く終わりましたよ。

タクシーに乗って撮影スタジオへ

最初の撮影から一週間後に二回目の撮影があり、東宝スタジオ内で行われました。
当日は午前中に書道教室の授業がありましたが、「13時過ぎにスタジオに来てください」ということでしたので、授業が終わって、駅構内の立ち食いそばを急いで食べ、すぐに電車に飛び乗りました。
成城学園前には12時40分頃到着しましたが、到着するやいなや、助監督から電話があり、
「今どこですか?撮影が予定よりも早く進んでいるので、タクシーに乗ってスタジオ内まで来てください。」
とのこと!
スタッフの皆さんが僕が来るのを待っているというじゃないですか。
これは早く行かないと迷惑がかかると思い、急いでタクシーを拾おうとしましたが、
こんな時に限って、タクシーがなかなか来ないんですよね・・・。
10分後にようやくタクシーに乗れて、なんとか間に合いましたよ。
でも、タクシーに乗ったまま、撮影スタジオの前まで行くなんて、これから先も経験できないことでしょうね。

「焼き鳥」?「焼鳥」?

予め頂いていたノートの原稿には「焼鳥」と書いてあったので、僕は本番でもその通りに「焼鳥」と書いたんですが、監督が「「焼鳥」は真ん中に「き」が入ってたっけ?入らなかったっけ?」と言われました。
それで周りのスタッフが「き」が入る、と言ったので、最初のテイクはNGになり、
書いた「焼鳥」を消しゴムで消して、「焼き鳥」と書き直すことになりました。
書き直したら、今度は僕の右手の親指の爪が長い、とまたまたNGになったので、
メイクさんに爪をプチプチ切られました。
ギターを弾くのも趣味なので、親指の爪を少し伸ばしていたのが災いしましたね。
爪を切ってから、書き直して無事に撮影終了し、助監督と僕と二人残って、
今後のノートの書き込みのスケジュールの打ち合わせをしました。
全部終わったら、もう夜11時を回っていましたが、スタッフに配られた夜食の「天むす」を頂きましたよ。