ハングル版本体作品 ~ 鴨川


先日開催された日本書道学会全国展に出品した
ハングル書芸の半切作品です。

鴨川十里 ㅅ벌에  해는 저물어…저물어…

날이 날마다 님 보내기  목이 자졌다… 여울 물소리…

찬 모래알 쥐여 짜는 찬 사람의 마음,
쥐여 짜라,바시여라,시원치도 않어라.

역구풀 우거진 보금자리
뜸북이 홀어멈 울음 울고,

제비 한 쌍 떳다, 비맞이 춤을 추어,

수박 냄새 품어오는 저녁 물바람,
오랑쥬 껍질 씹는 젊은 나그네의 시름.

鴨川十里ㅅ벌에  해는 저물어…저물어…

 

鴨川 十里の野原に
日は暮れて… 日は暮れて…
昼は昼ごと 君を送り
喉がかすれた… 早瀬の水音…
冷たい砂粒を握りしめ 冷ややかな人の心
握りしめ 砕けよ うつうつと
草生い茂るねぐら 水鶏の後家が 独り鳴き
燕のつがいが 飛び立ち
雨乞いの踊りを 空に舞う
西瓜の匂い 漂う 夕べの川風
オレンジの皮を噛む 若い旅人の憂い
鴨川 十里の野原に
日は暮れて… 日は暮れて…

 

詩人の鄭芝溶(ジョンジヨン)は、1902年韓国忠清北道沃川に生まれ、
1929年に京都の同志社大学英文科を卒業後、帰国しました。
英語教師、大学教授などを歴任しながら、多くの優れた詩を発表し、
斬新な表現などは、北原白秋にも高く評価されました。

1950年朝鮮戦争勃発後、政治保衛部に身柄を拘束され、
平壌監獄で亡くなったとされています。
2005年に同志社大学構内に詩碑が建立されました。

その碑に刻まれた詩が、京都の美しさを歌った代表作の「鴨川」です。

「版本体」は世宗大王がハングルを発明した時の書体で、別名
「古体」とも呼ばれ、漢字の篆書、隷書に当たる書体です。
世宗大王が、庶民たちの文字生活の不便さを哀れに思って作った
愛民精神の産物でもあります。

版本体はそのような意図が込められた温かみのある書体なので、
親近感を覚えるかもしれませんね。

ハングルは「偉大なる文字」という意味になります。
韓国では世宗大王がハングルを公布した10月9日を
「ハングルの日」として、国民の祝日に定められています。

ソウルでは数年前に「国立ハングル博物館」が開館し、
韓国内だけでなく、世界各国の言語学者からも注目を浴びています。

これからもハングルの魅力が伝わるような作品を書いていきたいと
思っていますよ。

 


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